「パッタルンの朝はバクテー|洞窟のある寺|タイ南部ぶらり旅」
ミニバンは、町を抜けると一本道をひたすらに北上した。農業地帯、工場や、いくつかの田舎町を通り過ぎ、パッタルンへと走った。フルーツ売りが沢山いるエリアがあった。パイナップルやサラク(スネークフルーツ)が売られていた。イサーンではガイヤーンが売られているエリアをバスから見たな。ずらーっと大通り沿いに屋台が並んで、ドライブスルーみたいに買えるわけだ。
今回、タイ南部ぶらり旅では、一度に長い距離を移動したくない俺。近場の街から街へ、2〜3日ごとに移動している。ハートヤイバスターミナル2から、パッタルンのバスターミナルまでは1時間半くらいかかったかな。田舎のバスターミナルで移動手段はバイタクしかなかった。ベンチで暑さをしのいでいるおっちゃんドライバーに声をかけた。宿の近く、市内中心部まで。
「OK!60バーツだ!」と、おっちゃんは笑った。笑顔のおっちゃんは歯が少なかった。バイクに跨がり、バスターミナルを出ると直ぐに田舎道。牧場のにおいがした。お?放し飼いか?牛が草を食っていた。どことなく、北海道的だった。
「パッタルンでバクテー再び」
小さな田舎町パッタルン。泊まった宿の徒歩圏内には、パドゥンドーンヨー生鮮市場があった。朝の5時から午前11時まで。ローカルで賑わう朝市だ。茶屋がいくつかあった。中国茶を飲みながら、新聞を読むおっちゃん。弁当やフルーツ、惣菜なんかも売っていた。ざっと見て回ると、蒸コーンと紫芋が、俺の心をくすぐった。ん~サイズ的にも丁度良い。バナナなど、数種類の蒸し野菜が入ったお得パックをおやつに買って帰った。20バーツ。ありがとう。


市場を抜けて、お目当ての朝ごはん屋「トムバクテー」に来た。ハートヤイで食った時から、もう一度食べようと思っていたバクテーだ。店は広く、入り口には高く積まれた蒸篭、そして冷蔵庫の中で輝く点心。システムはこうだ、点心はカゴに入れ、店のお姐さんに渡す事。そして席に座り、さらに、俺はここでバクテーとライス、ナム茶を注文。ターンエンドだッ。


ここのバクテーは、前のと比べると少し甘めだった。卵豆腐が入っていて美味い。卵豆腐好きなんだよな〜。バクテーは好みが分かれるだろうな。俺は塩っぽい感じの方が好きだな。
胡椒とビネガーを足した。

熱々蒸したて点心が運ばれてきた。さっき選んだ2つ。うまそう〜。餃子のタレ?もぐもぐ、うむうむ。美味い!そりゃあキノコを豚肉で巻いたら美味いじゃん。
こっちの、カニの爪が派手なのは練り物、つみれだ!湯葉が巻かれているのかな?うまいうまい。



かわいい龍の茶杯、茶に始まり、茶で締める。「キッタンルイカップ!(お会計お願いします)」覚えたタイ語も使う。全部で100バーツ。安かったな。蒸篭、ひとつ幾らだったのだろう。店の旦那に「日本人かぁ〜なんでんかんでん」と話しかけられたけど、タイ語は単語を少ししか理解していない俺、コップンカップとアロイマックマックで乗り切った。
南部は朝ご飯の特別感がある。早寝早起きで健康的だし。
食後はAmazonコーヒーでアイスアメリカーノ。
甘そうなグリーンラテを飲んでいるお坊さんに話しかけられた。「自分、イープンであります」「ほぉ〜イープンとね?なんでんかんでん」と話しているが、ここでも言葉が分からない俺。漫画のような、レンズの厚い眼鏡をかけているお坊さん。そしてグリーンラテ2杯目。あぁ、タイ語勉強して少しは話せるようにならないとな。面白そうなお坊さんが、せっかくお話しを振ってくれているのに。
「洞窟のあるお寺」
これはタイの魔法使い、ルーシーかな?洞窟内には仏像が並んでいる。どことなくフレンドリーな顔の涅槃像、奥には階段があった。外よりは多少涼しく感じる。
ここは「ワットクーハーサワン」洞窟のあるお寺だ。





ここでは、多くの犬達が自由に暮らしていた。こいつら、寺に入った俺を見つけるなり、2匹、3匹と集まってきては吠えてきて、番犬か?ハンターハンターならミケ、全くフレンドリーじゃなかった。
しかも、ピットブルとラブラドールのミックスみたいな、見た目がゴツ過ぎるやつが1匹。まさか、禁忌を犯してはいないだろうな?ワンワンワンワン!と、圧倒的凶暴な見た目をしていた。警戒しながら寺を見学していると、奥から、お坊さんが歩いて来たので挨拶をした。「自分は、日本人です」と、軽くお話し。
……あのお坊さん、あのお坊さんがボスだったのか?ほんの数分、あのちょっとしたお喋り以降、犬達は吠えてこなくなっていた。
「スゴいね、犬」
他所者から参拝者に格上げされたのだろうか。犬達に「敵じゃないですよ」と分かってもらう為にも、お坊さんとは積極的に言葉を交わした方が良いみたいだ。
洞窟から出て、来た道を戻って行くと、また犬。横目で俺を見て、知らんぷり。おぉ〜、やっぱり吠えてこない。階段を下り、日陰、日陰を歩き、入って来た時とは別の門へ。こっちには猿がいた。

なんと、このワイルドな寺、1000年ほどの歴史があるらしい。
宿に戻ってシャワーを浴びた。泊まっていたホテルにはベランダがついていて、椅子を出して、ほっこりするのが気持ちよかった。このベランダ、なかなかに眺めが良く、目の前に岩山が見えた。頂上ではタイ国旗が風に吹かれて揺れている。この岩山、鉄道駅裏手から登れるようになっていて、鎖場もあるみたいだ。Google mapsのクチコミに「なめるな!」と書いている人がいた。そうだろう、見るからにハードな岩山だ。

パッタルンでの滞在を終えたら、次はトラン、クラビ、スラターニーへと、北上しながら移動して行く。パッタルンではディスペンサリーにも行った。情報は別の記事でお届けしよう。ロゴのかわいいディスペンサリーでおまけもしてくれた。
「タイ南部ぶらり旅」の記事は不定期でアップしていくのでよろしくお願いします。


「旅はまだまだ続く~」