カンボジア「シェムリアップへミニマル旅」アンコール遺跡でロマンを感じる④
遺跡ツアーを終え、ホテルに戻り4時間ほどの睡眠をとった。空は暗くなっていた。年々暑さに弱くなっている俺、ドラゴンボールを集め願いを1つ叶えるとしたら、体の悪い所を全て治してほしいと頼むだろうな。パンティーなんていらん。健康こそが最も必要な、そう。ネセサリーでございます。
ホテルから出て、屋台のあるストリートへ足を運んだ。昨日とは逆側の、オレンジスムージーを飲みながら屋台を見ていく。アンコールワットには、人がいっぱいだったけど、屋台は程よく歩きやすかった。結局、そう結局海鮮グリルを食べた。そして野菜炒め。屋台料理の種類は多くないんだよね。かまわんけど。相変わらず安定の美味しさ。屋台ってのがまた良いアジアな雰囲気で、無くなって欲しくない文化だな。俺のガキの頃はチャルメラ?東京でもたまに屋台見かけたけど、今は見ないもんな。フードトラックはあるけど、なんか違う。やっぱり、こういうアジアな場所が俺には合っている。何故かは分からないが居心地がいい。
飯を食っていると、高確率で子供がお菓子などを売りに来る。欲しい物があれば買うんだけどね。世界は持ちつ持たれつだから、サポートできる所はなるべくした方が良いと思っている。タイで感じたが、ホスピタリティーが凄く「タンブン」という文化がある。タイ語で「徳を積む」みたいな意味で、誰かのために何か、サポートしてあげている光景を見る事が多い。カンボジアでも見た。なんだかんだ日本人はまだまだ恵まれている。旅をする時に過度な値引き交渉をしないとか、その国にお金を落とすことは巡り巡って「良い旅」につながっていると思う。インドに行った時は「うっとーしーなー」とも思ったが、10年も前、次に行くときはまた感じ方が違うかもしれない。
飯を食った後、ルーフトップBARに行った。久しぶりにビールを飲んだ。普段はお酒を飲まない俺、30歳を超えたあたりから夜遊びもしなくなっていった。今では終電以降に出歩くこともない。ビール1杯で酔っ払う。やっぱりマリファナがダメージ残らなくて良い。上の写真は閉店間際に撮ったのだが、着いた時はファミリーが多く、ノリノリで踊るヨーロピアンの子供、でんぐり返しを繰り返すアジアの子供、なんか面白い光景だった。ヨギボー的なクッションが置かれていて、まったりするのに丁度いい。生演奏はカンボジアの昭和な選曲、日本で言うと演歌や歌謡曲みたいなノリでいい雰囲気だった。そして、このクッションは眠くなる。
ハヌマンビール、初めて見たが1番カッコイイ。缶の方はもっとかっこいい。味は夏に合うサッパリ系だったと思う。正直言うと忘れてしまった。ハヌマンは孫悟空のモデルにもなった猿の神様だ。タイのトラディショナルタトゥー、サクヤンでも使われるモチーフで、ムエタイファイターが拳にハヌマンのサクヤンを彫るとパンチが強くなると言われている。
翌日、相変わらずの快晴で空が高い。目覚めも良い。シャワーを浴びバルコニーに出た。ホテルにはプールが付いていたが1度も入らなかった。バルコニーからプールを見下ろすと、子供が無限の体力で泳ぎ散らかしていた。「今日もあちーなー」
3日目はアンコール国立博物館【Angkor National Museum】へ行く予定だった。その前に腹ごしらえ。ベトナム料理屋にフォーを食べに行った。川沿いを歩く、土産物屋にはアンコールワットのTシャツ、仏像、偽物のバッグ、民芸品、昼は暇そうだ。川沿いは夜になると屋台街になる。数分も歩くとTシャツは汗でビショビショになった。
本場のフォー、カンボジアだけどね。お隣さんと言う事で、最高に美味かった。ビーフが良い。旅をしていると、タンパク質不足に陥りがちなのだ。「ありがてー」帰り際、チリを入れてない俺を見て「辛い方がおいしいのに~」と言ってくる店主。「あぁ」次はそうしよう。
Grabでトゥクトゥクを呼ぶ。なかなか来ない。完全に迷子になっている。のんびりと店で待っているとハイテクそうなトゥクトゥクが来た。ドア付き。かっ飛ばしてミュージアムへ向かう。風が気持ちよかった。
ミュージアムではほぼ写真は禁止だったが、日本語の音声ガイドもあるし、涼しいし、アンコール遺跡の歴史、とても古い仏像、ポーネグリフみたいなのもあった。ポーネグリフに何が書いてあるのか、とても気になる。ミュージアムはシェムリアップに来たら必ず行くべきだろう。涼しいし。
ホテルの近く、ベーカリーショップ。フランス人の店主がやっている本格的な味。フランス行ったことないけど。ポテトグラタンをペロリ。明日は最終日で昼にフライトだ。その前に、ここでまったりしようと思った。
夜はホテルの近くのストリートが飲み屋になる。昨日通った時に気になっていて、ローカルの人達ばかりで調子が良い。とても賑わっていた。アンコールビール、昭和な缶で空け口が今と逆。ステーキをパクつきながら、カンボジア最後の夜を満喫した。ステーキはステーキ屋で出てくるクオリティで意外なほどに美味かった。
パブストリートのマーケットでは「仕事着に良いな」とアンコールビアーTシャツを買った。夏の夜、散歩が気持ちいい。
最終日「フォーをもう1度食べたい」と思い昨日の店に行ってみたが休みだった。「しかたない」店の前に食堂があったので入ってみる事にした。カオトム、お粥まではいかない、クッパ的な食べ物で朝ごはんに丁度いい。揚げパンも一緒に。ふらっと入ったお店が大当たりで優しい味に「やっぱ朝はこれだな」とフォーの事はすっかり忘れて頬張った。夏に食う鍋みたいな、汗が止まらない。ホテルに戻りパッキングを済ませた。フライトまで少し時間があったので、パリスベーカリーへ、コーヒータイム。スムージー、ケーキ、贅沢なひと時。優雅なマダムみたいだ。こんな生活に憧れる。
Grabで空港へ。思った以上に綺麗な街並み、道も広くてきれいだ。みたいな話をドライバーとしていたら「ここの通りだけだよ」と。「少し離れたら田舎で仕事も少ないし」みたいな事を言っていた。観光客としてカンボジアに来たわけだから「見えない部分も沢山あるよな」と。だが、少なくともアジアは全体的に豊になってきている事は確かだ。シェムリアップの空港は小さく、歩いて飛行機の場所まで行った。初めての経験。そして遠くに雨雲が。空が真っ暗だった。飛行機乗る前に天候悪いとあまり乗り気しないな。揺れると怖いし。
45分の短いフライト、ドンムアン空港に着いた。入国の時、スタンプをなかなか押して貰えず「タイで働いてる?何やってんの?」と3ヶ月既に居る事を突っ込まれた。「まじかよ」と焦りつつも入国はできた。だけど「次は半年くらい空けないと入国できないよ」と言われた。観光客みたいに飛行機を使い、1~2週間別の国で過ごしてタイに戻る。そういうのが良いらしい。チェンマイでビザランとラオスの日帰りが良くなかったみたいだった。ひとつ学んだ。そろそろビザは撤廃して地球規模で考えて欲しい。俺はずっとタイにいたいのだ。
カンボジアはシェムリアップ、ミニマル旅行はあっという間だった。少し落ち込んだ俺は、バンコクに2日滞在したのちチェンマイに戻った。残り1ヵ月、考えると寂しくなるから「ただ、楽しもう」と思った。
今回はカンボジアのパートを4つの記事に分けて書きました。少しでも空気感が伝わればなと思います。
それでは。
「旅はまだまだ続く~」