実録!魔法の儀式?「バンコクでサクヤンを授かろう」アチャーンネング氏【タイ・バンコク】Thai traditional tattoo

何故こんなにもサクヤンに魅力を感じているのだろう。特別ミステリアスだからと言う理由もあるが、やはり感じたいからだろうか。超自然的現象。確かに、目に見えない何か特別な力を昔から信じている節はあった。「何故だか俺はツイている」とガキの頃から素直に思っているし、実際に今まで大きな怪我や病気も無く生きてこれたのは「そういう事なんだろうか?」と思う事もある。サクヤンは体に刻むだけではなく、紙に描かれた物を家や店に飾っている人達もいるのだ。

サクヤン(sakyant)とは、サク(タトゥー)ヤン(ヤントラ)ヤントラとはサンスクリットの図形など、マントラ、真言などを組み合わせたもので、護符や御守り、術式、魔法の力が宿るとされている。ユニークなデザインも魅力的だが、1番心惹かれるのは儀式的に行われ「カタ」と呼ばれるマントラ、祝福、祈りとセットだという事。

サクヤンは古代クメール語などが使われているらしい。バラモン教やヒンドゥー教の影響も受けている。タイ北部、かつてランナー王国として栄えた場所では腰から膝にかけてユニークなスタイルのタトゥーがある。

1950年以前に生まれたランナー男性のほとんどがヤントラのタトゥーを入れているという記事をネットで見た。社会的な地位や一人前の象徴であると書かれていた。ランナー式もまたユニークな文化を持っている。

-シリトーン人類学センターのページより-

あえて言おう、僧侶やアチャーンと呼ばれるその道専門の人以外にはサクヤンは彫れない。若い頃、駆け出し貧乏バックパッカーの俺はタイの旅の思い出に、タトゥースタジオでサクヤン風のタトゥーを入れた事があるが正直「やっちまったな」と無知な自分にひたすら反省をした。ずっと本物のサクヤンを経験したくて2年前、初めて訪れた場所がここ「アチャーンネング氏」の場所だった。

「おぉ〜。あれ?」2年前とは場所が少し移動して広くなっていた。駐車場もある。タイの仙人、ルーシーが迎えてくれた。と思っていたらルーシーの師匠PorKae(ポーケー)らしい。伝説によると、ヒンドゥー教の信仰における老人または隠者は、過去、現在、未来を理解できる偉大な知恵と特別なジャーナ(禅)を備えた人物で、特に演技、ダンス、芸術の分野で信仰する人は幸運だけでなく仕事の成功も得られるとか。サクヤン彫る時の針を持っている。

「サワディーカップ!予約したユウキです〜」

スタッフの方が何人かいてスムーズに進んだ。「じゃ先ずはTシャツ脱いで彫りたい場所見せて〜」と言われ、どんな意味のサクヤンが欲しいかなど、いくつかの質問に答えて順番待ちをした。

「お、オウムがいる」器用にひまわりの種を食べている。飾られた仏像やハヌマンのマスク、神様。ヤックやナムチョーが神秘的な空間を創っていた。エントランスにはエドシーランの写真。他にもアチャーンネング氏のマントラを授かった有名人の写真などが飾られていた。俺が知っているのは、これはスティーブンセガールかな?トイレは裏庭的な場所で池があり、鯉が泳いでいた。小さな犬がゲージで寝ている。風水的にも良さそうな平和な家。俺はこんな家住みたい。

少し待つとスタッフの方に今回のサクヤンのデザインを見せてもらい説明を受けた。他に入っているサクヤンとのバランスを見て特別なデザインを作ってくれた。「コープンカップ!」とても優しい。

「真ん中に配置されたのはポーカサップと呼ばれるもので富を象徴し周りは健康の意味がる」と。ふむふむ。

「まずはこっちに来てお祈りしよう」ポーケーの前、3本の線香に火をつけた。それを持ち合唱、彼の後に続き一文一文マントラを唱えた。

「サワディーカップ!アチャーンネング」部屋に通され2年ぶり、元気そうでなによりでございます。多分、俺の事は覚えていないだろう。初めてのサクヤンはここなので俺は思い入れが深くドキドキ。背中を見て「これは俺のサクヤンだね」と。あとの2つは分からないけど「ネックレスのタトゥーかわいいね〜その上にヤントラ入れたらもっと良いよ〜」とネング氏。「では、来年かな?」と言ったら笑っていた。実際、その意見はありである。タイミング次第で来年も来よう。

お布施を渡し「祈り」を始める。合唱をしながら俺も小声で後に続いた。スタッフ2人、俺の両サイドに入り肩を押さえ彫りやすいように体制を整える。テンポ良くトントントントンと痛みが走った。

、、、施術は15分くらいだっただろうか。アチャーンは呪文を唱えながら俺にサクヤンを入れていった。不思議な空間、なんとも言えない感覚。俺も目を瞑り心の中で祈った。「ラッキーが止まりませんように!」、、、合ってるかな?

最後に「カタ」と言われる祝福、彫り終えたサクヤンに「フ〜〜ッ」っと息を吹きかけアチャーンが魔法を封じ込めた。おぉ〜〜〜。

これにて儀式は終了。「コープンカップ!」何か良い事ありそうだ。よく見ると壁にはルアンポープン師の写真が飾ってあった。サクヤンで有名なお寺、ワットバンプラの伝説的僧侶でサクヤンの祖と言われている。俺もタイで最も好きなお寺だ。

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最後せっかくだからと記念にサクヤンTシャツを買った。今年の旅、最後にここに来れて良かった。

アチャーンネング氏の予約はメールかワッツアップで可能です。観光客でも来やすくワットバンプラに比べたらハードルが低い。通訳の手配もあるので安心できる。「サクヤン経験したいな~」と考えている人は一度相談してみてはいかがだろう?

現地から、実録サクヤンルポでした。

「旅はまだまだ続く~」

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